湊かなえ『少女』
  
約3ヶ月ぶりにブクログを更新しました。

さて、ベストセラー『告白』の湊かなえ、待望の第2作『少女』を読みました。
書店で見かけたときから読みたくて読みたくて、ものすごーく楽しみにしていました。図書館で予約入れたら、あっさり借りられたので拍子抜けです。あれ? 田舎だから?


少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
(2009/01/23)
湊 かなえ

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高2の夏休み前、由紀と敦子は転入生の紫織から衝撃的な話を聞く。彼女はかつて親友の自殺を目にしたというのだ。その告白に魅せられた二人の胸にある思いが浮かぶ――「人が死ぬ瞬間を見たい」。由紀は病院へボランティアに行き、重病の少年の死を、敦子は老人ホームで手伝いをし、入居者の死を目撃しようとする。少女たちの無垢な好奇心から始まった夏が、複雑な因果の果てにむかえた衝撃の結末とは?


前作のあの悪意の固まりっぷりは健在なのか。今回は少女たちの自覚のない悪意がいろんな事態になるのかしらん。
ワクワクしながら3日ほどで読み終えました。
そうかー。そういう結末かぁー。

そうかー。・・・
以下ネタバレです。
      
自覚のない悪意というのは、大人への反抗心だったり、何気ない言葉だったり。そういうことによって、敦子と由紀はそれぞれ(間接的に?)人を殺してしまうとか、そういう話なんじゃないかと、勝手に思っていたのですが、半分当って半分外れてました。

結局、2人の友情の物語ちっく。

自覚のない悪意によって引き起こされる死は確かにあるものの、2人の周辺で起こるだけで、前作よりも毒が薄いような気がしました。
前作のような「人間の黒い部分」は冒頭と最後の「遺書」へと受け継がれているものの、主人公たちからはやや遠い感じ。
事件いついても、主人公たちが巻き込まれている感じがするため、やや薄まっているような気がしたのかも。それはそれで恐ろしいのでしょうが、なんか迫力に欠けるのは期待しすぎたからでしょうか。うーん。

加えて、偶然が重なりすぎるのもイマイチ。
物語の伏線として細かな事件が次々とつながってゆく、という演出はやり方を一歩間違えると胡散臭くなるのです。胡散臭さを逆に良い方向に向けている作家さんもいますが、今回の場合は完全に失敗してしまったパターンではないかと思います。

総じて、読み手の期待過剰かもしれません。
時間をかけてじっくり物語を熟成してゆくタイプの作家さんなのでは? 前作のヒットで執筆を急かされたのかもしれません。今後、しばらく時間を置いてからの成長に期待です。
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Author:くるり
猫と雑貨とカフェ大好き。丁寧な暮らしに憧れるけれど、面倒くさくて実現できない残念な人。
和歌山の「海と山に囲まれたど田舎」でツレと息子と3人暮らし。

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